monoTone
「あれから見る!!」

大輔とデートした次の日、あたしのワガママ

に付き合ってくれてるのは、徠斗。

「ホラー映画、好きなの~?」

「ん~?わかんない。けど、見たい」

「じゃ、行くか~」

徠斗と共に、映画館内に入る。

見るのは、今話題のホラー映画で、本当に怖

いらしいんだけど、なんか、雪女の裏話、と

か、そんな話らしい。

お兄ちゃんに聞いたら、あたしは昔、雪女の

話が好きだったらしくて、徠斗と見に行くこ

とにした。

………が。

「……徠斗ぉ、怖い…」

想像以上に、怖い。

怖い、怖い、怖すぎる。

「誰かとくっついてれば、怖くないよ」

「…ほんと?」

「ほんと~」

あたしは、隣の徠斗の腕を掴んだ。

「きゃっ」

雪女の顔が…口裂け女みたいになった!!

怖い~…

思わず、隣に座ってる徠斗に抱きついた。

「だから、ホラー映画は嫌いになれね~」

…徠斗のこの言葉は、聞こえなかったことに

しよう。

「じゃあ、2本目、見よ~か」

2本目の、ホラー映画を見た。

そしてあたしは…また徠斗に流されて、徠斗

に抱きついてしまい、同じセリフを言われた

から、徠斗を思いっきり殴った。





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