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一番綺麗な人の優しさ

楽しい楽しい夏の合宿は終わり、後期になっ

て、もう体育祭。

お兄ちゃんは合宿のことにまだ、気づいてな

いし、京介たちとも仲良くなって、学校が楽

しい今日この頃。

そして今日は、またまた楽しいイベント、体

育祭!!

あたしが出るのは、借り物競走と、選抜のリ

レー。

背は小さくても、足はそこそこ速いんですよ

ね。

ちなみにリレーには、大輔、はる君、京介も

出る。

京介は、他の種目には出ないから、今日はず

っとどこかで、サボりでしょうけど。

朝から姿、見てないし。

「はる君っ!!」

「あっ、橘」

「京介は?」

「あいつ、サボってる。場所は知らないけど

ね。教えると、体育祭に戻されるのが嫌なん

だって」

なんとまぁ…頭使ってること。

今あたし、連れてこようとしてましたよ。

京介いないと、暇なんだよっ!!

「リレーだけは出るらしいから、大丈夫」

「本当?」

「橘に、一回怒られたから出るって、言って

たから」

「あはは…」

そう言えば、一回怒ったんだった…

「ほら、もうすぐ借り物やるってよ。行って

らっしゃい」

「行ってきまぁす」

もう午後で、あと残ってる競技は、借り物と

リレーだけ。

だから、心配してるんだよ…

「よ~い、スタート!!」

借り物競走は、最初50メートル走ってからの

スタートで、周りは女の子ばっかり。

他の競技は、体力を遣うから、やりたくなか

ったらしい。

一番に紙を引いて、当てたのは…

【一番綺麗な人】

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