monoTone
美月って、可愛いし、身長も、あたしと10セ

ンチくらいしか変わんないのに、結構力はあ

るみたいで。

あたし、今結構苦しい。

「ギャハハハハ」

バカみたいに笑ってる、ヤスもいるし。

「美月ちゃ~ん、女嫌い、克服~?」

…美月をバカにしてる、徠斗。

はる君は、あたしを見て笑いながら、宿題や

ってる。

…誰か、助けてくれ。

「…京介、苦しぃ」

「美月、離してやれ」

「今度は、優しくするな?」

離してくれた美月は、そう言った。

「今度もあるの?」

「もちろんっ」

キャハッて感じで笑う美月は、あたしよりも

女の子。

「…悔しい」


「…何が悔しいんだよ」

悔しい…

あっ!!

「京介っ、数学教えてっ!!」

「あ?」

「今日、数学の課題、出てたじゃない!!」

「…そうなのか?」

はる君にそう聞いた京介は、そういえば、授

業中、完全に寝ていたんだった。

「ある。今、俺やってる」

「…どこだ?」

「ここっ」

京介は、ちょくちょく、あたしのわからない

数学を教えてくれる。

そして、京介先生、教えるのが本当にお上手

です。

もう、うちのクラスの数学の担当をクビにし

て、京介を教師にした方がいいと思う。

あ~、でも、京介が真剣に先生できるとは思

わない。

それに…教えたご褒美でキス、なんて先生は

いない。

だから、京介は先生には向いてない。

「あ~、そういうこと?」

「…わかったか?」

「うん」

「終わったか?日向、遊ぼ♪」

「えっ?」

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