私の彼氏は俺様系男子
矢野の顔が、マジになった。
これ以上断ったら、何されるか
分かんないしな………。
私は矢野からタオルを受け取った。
「あ、ありが…とう」
私は照れながらも、
お礼を言った。
「おう」
矢野からは軽い返事が返ってきた。
その時、丁度電車が来た。
「おら、行くぞ」
矢野は私の腕を引っ張り、
電車に乗り込んだ。
ドアが閉まり、電車が動き出した。
矢野は空いている席に座った。
私はドアのところに立ったまま、
タオルで頭を拭いていた。
「おい」
矢野が私に声をかけてきた。
「何?」
「座れば?となり」
矢野は隣の席をポンポンと
叩いた。
「え…あぁ、うん」
私は矢野の隣にちょこんと座った。
ガタンゴトンと、電車の揺れ具合が
眠気を誘う。
眠い……なぁ………
私の意識はそこで途切れた。