私の彼氏は俺様系男子

矢野の顔が、マジになった。


これ以上断ったら、何されるか
分かんないしな………。


私は矢野からタオルを受け取った。


「あ、ありが…とう」


私は照れながらも、
お礼を言った。


「おう」


矢野からは軽い返事が返ってきた。


その時、丁度電車が来た。


「おら、行くぞ」


矢野は私の腕を引っ張り、
電車に乗り込んだ。


ドアが閉まり、電車が動き出した。


矢野は空いている席に座った。


私はドアのところに立ったまま、
タオルで頭を拭いていた。


「おい」


矢野が私に声をかけてきた。


「何?」


「座れば?となり」


矢野は隣の席をポンポンと
叩いた。


「え…あぁ、うん」


私は矢野の隣にちょこんと座った。


ガタンゴトンと、電車の揺れ具合が
眠気を誘う。


眠い……なぁ………


私の意識はそこで途切れた。


< 13 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop