私の彼氏は俺様系男子
「すいませんでしたぁぁぁぁっ!!」
「ちょ、待て、こら!!」
もう、嫌ぁぁあぁあぁあああっ~
只今、矢野と鬼ごっこ中です☆
私は駅から猛ダッシュで逃げてきた。
だって、矢野めっちゃ怖いんだもん!!
もう、あれは鬼だよ、鬼っ!!
ほっぺ叩いちゃったのは悪いと思ってるけど、
そうしなきゃ、絶対学校遅刻してたもん
むしろ、感謝して欲しいくらいだ。
すると、学校の校門が見えてきた。
あ、あともうすぐだっ!!
後ろを振り替えると、
矢野はまだ追ってきている。
ひぇぇええぇえええっ~
私もそろそろ体力の限界。
徐々にスピードが遅くなり、
矢野が近づいて来る。
校門に入り、教室までこのままダッシュ!
………する体力は残っておらず。
誰かが私の腕を掴んだ。
と同時に、ぐいっと引き寄せられた。
ふわっと、柑橘系の香りがした。