私の彼氏は俺様系男子

不意打ちキス

そして放課後。


「優奈、じゃあね♪」


麻耶が笑顔で手を振ってきた。


なんて幸せそうな笑顔。


「うん、ばいばい」


私も麻耶に手を振り返した。


あぁ。もう帰りたい。


私はまだ教室にいた。
なかなか校舎裏に向かう気にならない。


「矢野、待ってるかな?」


今行かなかったら、明日が地獄だしな。


「よしっ!!」


私は教室を出て、校舎裏に向かった。


校舎裏には壁に寄りかかっている
矢野がいた。


「てめぇ。よくも俺を待たせたな?」


「す…すいません……」


「じゃ、いくか」


「行くって何処に?」


「うるさい、黙ってついてこい」


矢野はそう言って、私の手を掴んだ。


不覚にも胸がときめいた。


なんでこんなやつにときめいてんのよ!!


私は心の中でつっこんだ。


平常心、平常心………。


私は深呼吸をした。
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