LAN×GAN



――――‥‥



「明日から授業始まるからな。ちゃんと準備してこいよ」


担任教師の菅原先生、通称すがっちゃん。
別に俺が考えたわけではなく、先生本人がそう呼べと言った。
だいぶ気に入っているらしい。


そうして、HRは終わりを告げすがっちゃんは教室を出ていった。
同時に慌ただしく立ち上がるクラスメイト。


メアドを交換しに他の席に向かう人や気の知った友達と楽し気に話し出す人、中には世話しなく帰り支度を始める人も。


そんな中、俺は机の上に広がっていた教科書をそそくさと片付ける。
メアドよりも、新しい友達作りよるも大事なことがあるから。


「陽、お前そんな急いでどこ行くんだよ?」


中学からの親友のかっちゃん、本名は土橋克也が話しかけてきた。


そんなかっちゃんの頭にあるはずの髪の毛は綺麗に剃られている。


聞けば、野球部に入るそうで監督切ってこいと言われる前に自主的に断髪したそうな。


いやはや、かっちゃんの良いところはそういう潔いところだ。



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