失恋夢
第二章

見回り

今日は面倒な見回り番が回ってきた。


なんでも、ここに迷いこんでくる奴の保護をするのが目的だそうだ。


あたしにしてみればそんな勝手に迷い込んできた奴の為に、他人のあたしがなんで動かなければならないのかが分からない。


「なぁ、そう思わない?」

隣で真剣に仕事に取り組んでいる〈メープル〉に問いかける。


「.....何がですか?」

そいつはこちらを向いて首を傾げる。



そういえば、問いかけの本題を口にしていないんだった。

「だから、なんでこんなことしなきゃいけないんだよ?ってこと。」



「それは前にも話した通り、迷い「それは知ってるんだけどさぁ。」

メープルの言葉の途中で遮る。


少し気を悪くしたらしい、

「じゃあそういうことですよ!」

と投げやりに言葉が返ってくる。

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