【短編】あしかくんは大変なものを盗んでいきました
「あでで?貝はどこにもないんでない貝?」
浅瀬に着いてこうつぶやいたラッコくんに、あしかくんはこう答えました。
「貝ならここにあるじゃん!」
すると、あしかくんは突然、ラッコくんの抱えている貝を無理やり取ろうとしました。
「や、やめてよ!あしかくん!」
「いいじゃん、ちょっと貸してよ!」
「や、や、やめてよ〜!」
ラッコくんはいつもは見せない真剣な顔で嫌がっていました。