【短編】あしかくんは大変なものを盗んでいきました
迷子のあしかくん
お家へ帰ったあしかくんにうれしいニュースが待っていました。
お父さんとお母さんが、夏休みの間中、遠くの海まで旅行に連れていってくれると言うのです。
「宿題もむこうに持っていきましょうね!いい日記が書けるわよ!」
お母さんが笑顔でいいました。
「きっとおいしいエサもいっぱいあるぞ!」
お父さんも笑顔でいいました。
しかしあしかくんはそんなことよりも、もっと違うことを期待していました。
「遠くの海にはきっと僕と同じくらいの子がいる!
お友達になっておもいっきり遊ぶぞ〜!」
そんなことを考えていたら、明日の終業式が終わるのが待ち遠しくてたまりませんでした。