一週間の彼。
2
「ごめん。オレ、やっぱり自分の事を本気で好きになってくれる奴と付き合いたい。今のままじゃ辛いだけだから別れよう。」
いつもよりトーンも低く、小さい声が蒸した風に流れた。
「そっか。うん。わかった。」
小さな公園の一画。
目の前にいるのは、付き合って3ヶ月のあたしの彼氏。
あ、
今、たった今、彼氏じゃなくなった。
「やっぱり、最後までお前はそんな感じなんだな。」
自嘲気味に笑うあたしの彼氏………
………だった人。
「でも、楽しかったよ。じゃあな。」
「うん。あたしも楽しかったよ。バイバイ。」
手を振る10秒前まで『彼氏』だった『元彼』に笑顔で手をヒラヒラと振り返す。