小悪魔の溺愛
「別に、あそこに行かなくても、

ここで、二人でするのも、

悪くないだろ?」


合点が言ったように、笑った綾香。



「うまく踊れないけど・・・」

そう言って、綾香が手を出した。


「オレが、リードするよ」


そう言って、手を取り合った。


・・・

誰もいない教室で、

オレを綾香だけ・・・


外から聞こえる音楽に合わせて、

ゆっくり踊った。


「…先生」


「ん?」

「リード、上手い」

「ダンスは得意」

クスッと笑いあって、

そのまま踊り続けていた。

・・・

曲が終わっているのにも、気づかず・・
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