世界に自分一人しか居なくなったら、あなたはどうしますか?【短編】
走って、走って、走って、走った。
何も意味は無いのだけれど。
…いや、走った意味はあった。
この街を走り回って気付いたこと。
植物が無い。
昨日まであった木も花も雑草も、何も無い。
これじゃあ、いつか空気も無くなってしまうんじゃねぇのか…?
そんな不安が頭をよぎった。
怖い…。
急に体が震え出す。
へなっとその場に崩おれ、僕は願った。
「元に戻してくれ」と。