【短】恋病
「あっ佳奈ありが「美里!悪いんだケド、用事できたから私遅れるね!!」


「えっ..あぁ、うんわかった!!」

「ごめん~」


私は両手を合わせ、再び急いで瀬川の下へ向かった。




「おぉ...佳奈」


瀬川はまだ痛そうに足元を冷やしていた。



「ちょっとまってね...」



私は足首を綺麗に水ですすいだあとに



湿布を貼った。



「これでいいよ」



「佳奈...ありがと」


瀬川は私を見て笑った。



瀬川の笑顔は、ホント綺麗。




女の子みたいなくりくりの大きな瞳が


笑うとくっと細くなり、長いまつげも伏せ気味に。


口はくっと口角があがるんだ。




「あっ瀬川...」


「ん?」


「今日...ありがとね」



すると瀬川はゆっくりと立ち上がった。


「あぁ、別に。ついでだしさ」


....嘘ばっか。


和田にあとで聞いたら、先に行っててって言ってくれたんでしょ?


私、すっごく嬉しかったんだから。


「だけど..」

「へっ?」


瀬川は照れたように頭をかくと私からそらした。
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