【短】恋病
「おいっおいっ...佳奈!」



んん...?




私はそぉ~っと目を開けた。




すると目の前には..

「うわぁっ瀬川!!」




私の顔を覗き込みながら、私の肩に手を置く瀬川!!



えっえっなぁんで!??!


と思いつつも嬉しすぎるあまりに笑ってしまった私。



「...なに笑ってんだよ。」


瀬川も笑った。



「やっ...なんでも?」



「って..やべ!おいっ早く行くぞ!!」

「えっ?...」


すると...



きゃああああ////////////


私の心臓はありえない速さで動いている。



どっどうしよう...きっと今


顔真っ赤に決まっている!!!!


だだだって!


瀬川に手引かれているんだもん。



たとえそれが腕でも...どこでも触れられているだけで嬉しいよぉ!!


瀬川は片手で教科書、もう片方で私の腕を引っ張り



猛ダッシュ!!


あぁっ!!!私、移動教室なのに寝てたんだ!!!


もしかして瀬川...


私が起きるまで待っていてくれたの?!


瀬川はいつも、和田と2人で行動しているはず。



なのに....ってことは、和田を先に行かせてまで



私を待っていてくれたってことだよね!!??!?


えぇぇぇえ!!!!!


ああ幸せ!!


だけど、理科室までの距離は本当あっという間で


腕から手も離されると 私たちは同時に理科室に入った。


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