【完】最初で最後の恋
そして、瞬のお葬式――。
首には、あたしがあげたネックレスと…
お守りがかかっていた。
「奈央ちゃん…」
「美幸さん…」
「今、指輪持ってる?」
「……はい」
「瞬の指に、はめてあげて?」
「え…」
「…お願い。そのほうが、瞬も喜ぶから」
「…はい」
棺桶に入った瞬に、葬式に来られた人たちが一言ずつ喋りかける。
「瞬、最後まで…よく頑張ったわね。あなたは自慢の母さんの息子よ」
「瞬、生意気な弟だったけど、大好きだったよ」
そして、最後に…あたしの番。
「瞬、最後までよく病気と闘ったね。お疲れ様。瞬、あたしをずっと覚えててくれて、ありがとう。瞬、あたしはあの日からずっと、あなただけが好きだったよ。それは、きっとこれからも変わらない。瞬は、あたしにとって“最初で最後の人”だから。これは、記念日にあげるはずだった指輪だよ。大事にしてね」
そう言ってあたしは指輪をはめた。
「……瞬、愛してるよ」
首には、あたしがあげたネックレスと…
お守りがかかっていた。
「奈央ちゃん…」
「美幸さん…」
「今、指輪持ってる?」
「……はい」
「瞬の指に、はめてあげて?」
「え…」
「…お願い。そのほうが、瞬も喜ぶから」
「…はい」
棺桶に入った瞬に、葬式に来られた人たちが一言ずつ喋りかける。
「瞬、最後まで…よく頑張ったわね。あなたは自慢の母さんの息子よ」
「瞬、生意気な弟だったけど、大好きだったよ」
そして、最後に…あたしの番。
「瞬、最後までよく病気と闘ったね。お疲れ様。瞬、あたしをずっと覚えててくれて、ありがとう。瞬、あたしはあの日からずっと、あなただけが好きだったよ。それは、きっとこれからも変わらない。瞬は、あたしにとって“最初で最後の人”だから。これは、記念日にあげるはずだった指輪だよ。大事にしてね」
そう言ってあたしは指輪をはめた。
「……瞬、愛してるよ」