【完】最初で最後の恋
「いえ!俺も牛乳なかったの思い出せたんで!由希くん、行こう」
そう言って矢吹くんは牛乳の売っているところへ戻っていった。
「反則だよ、その優しさ」
胸がぎゅーって押しつぶされる。
「お姉ちゃん?」
「あ、ごめん!ほら、お菓子選んでいいよ。1人100円までだからね」
「「はぁい」」
「はぁ…」
疲れた…。
「佳織さん、おまたせしました」
「あ、ありがとう、矢吹くん!ホントいろいろごめんね…」
「いえ!」
「お兄ちゃんって、お姉ちゃんの彼氏なの?」
「「え!?」」
ちょ、沙希は何聞いてんの!
「ち、違うよ!も〜!矢吹くんのこと困らせちゃダメでしょ!?」
「は〜い」
最近の子供はまったく…。
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