保健室のアイツ
まったく、こいつは何を考えているんだろうか。


私は10も年下の生徒にからかわれているんだろうか。



「相川君、いい加減にしないと怒るわよ」


彼に背中を向けたままの態勢で、いつもより低いトーンで言う。



「………………。」



彼は何も言わず沈黙が続く。



ハァ…もうなんなの…



大きくため息をつき、再び立ち上がろうとすると、やっぱり彼は私の腕を引っ張る。



……………。


コイツは何がしたいのよ。













「ももちゃん…お願い…後少し……後少しでいいからこうしてて…」


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