保健室のアイツ
「ちょっ……先生見過ぎだし」


私が呆然と見惚れていると、彼は少しはにかみ頬を赤らめた。



「あっ、ごめんなさい、眩しくてボーっとしちゃった」



急いで視線を落とし、ケガの手当てをする。



…ビックリした。


つい、見惚れてしまった。

10歳も年下の男の子に。




ケガの手当てを終えると、男の子は「ありがとうございました」と頭を下げ、足を引きずりながら出ていった。


その子の後を彼が歩き保健室を出ていった。
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