保健室のアイツ
うちの学校にあんなキレイな男の子いたんだぁ。


今まで一度も見たことない子だったけど、ジャージの色からして三年生よね。


そんな事を考えながら、薬剤や包帯を片付けようと、手にした時、


ガラッ..


再び扉が開き、さっきの付き添いの男の子がヒョコっと顔を出した。


「ん?どうしたのかな?」


振り返りざまに言うと、彼は悪戯にニヤッと口角を上げた。


「先生、さっき物欲しそうな目で俺のこと見てたでしょ、欲求不満なら俺相手になるよ?」


勝ち誇ったかのような笑みでそう言い捨てた彼は、扉を閉め姿を消した。
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