俺様幼なじみと甘々生活!?【完】
「理央? どうしたんだよ」

「裕樹君……。真悟君」



裕樹君が真悟君と一緒に教室に入ってきて、室内の異常に気がついた裕樹君が声をかけてくる。

真悟君は息を切らす弥生を見つめる。



「弥生? どうしたんだよ、落ち着けよ」



弥生のそばに近づいていって両肩を掴み、自分の方向に体を向けたその瞬間、弥生の目から涙がぼろぼろと突然、流し始める。

わけも分からずに泣きだした弥生を見て、みんながあたふたする中、たった一人、真悟君は裕樹君を見る。

すると、裕樹君は頷いてみせたから、きっと事情を話したのだと私は察した。



「弥生、行くぞ」

「えっ?」



決心した真悟君は弥生の手を引いて、「みんなごめん。迷惑かけたな」とだけ言い残してその場を足早に後にした。

クラスメイトたちはしばらく呆然としていたけれど、担任の先生が入ってきたことにより、何事もなくHRが始まったのだった。
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