Believe
(泉に相談してみようかな)

お昼過ぎ泉に電話をかけた。

「もしもし…」

「もしもし…泉」

「どうした?声が暗いよ」

「うん…」

「何かあったの?」

「うん。実は…昨日、稲葉さんに付き合ってって言われたんだ」

「えーーっ」

「ビックリでしょ?私だってビックリしてるんだから…」

「それで返事はしたの?」

「まだ…」

「そっかぁ…で、稲葉さんが芸能人だからって迷ってるんでしょ?」

「何で分かるの?」

「そりゃ分かるよ!優希とは何年の付き合いだと思ってるのさ!!」

「私、どうしたらいいのかな?」

「どうしたらいいかは優希が決める事だよ」

「そうだけど…芸能人だから、綺麗な人と沢山仕事するし…私じゃ飽きられちゃうんじゃないかな?信じて良いと思う?」

「優希の気持ちはどうなの?好きなの?稲葉さんの事信じられないの?」

「私は好きだよ。でも信じたいけど、信じていいのか不安で…」

「稲葉さんの仕事が芸能人ってだけであって、その前に普通の男なんだよ。だから、稲葉さんの人柄を見たらどうなの?」

「凄く優しいよ。だけど…自信無い。」

「優希が信じてあげないでどうする!稲葉さんだって軽い気持ちで言った訳じゃ無いと思うよ。そんな遊びのつもりで言って、こっちがテレビとかに言っちゃったら大変じゃん」

「そうだけど…」

「優希は恋愛の事になると臆病になりすぎだよ。もっと自分に自信持って!」

「うん」

「私は優希の事、応援するよ。何かあったら助けるから。自分の気持ちに正直になりな!後悔しないようにね」

「うん。ありがとう」

「頑張れ、優希」

「本当にありがとう。じゃーまたね」

電話を切った。
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