タイムリミット
「いやぁあぁッ」
思わず、叫んでしまった
すぐに走りだそうとすると今までにないくらい胸が痛かった
だけど、早くここから出たかった
抜け出したかった
この無の世界からはやく抜け出したくて
このクリーム色の壁が怖くて
看護士の、あの笑顔が怖くて
なにもかも、
逃げ出したくなった
走れない
だけど、走る
心臓は予想以上にいたくて、フラフラした
「旭サン!」
「芽衣!!」
後ろで声がした
振り返っちゃだめ…怖い…
廊下がすごく長く感じた
クリーム色の壁に飲み込まれてしまう気がした
「今起きたばかりなのに走ったら…!!!」
もう、
うるさい!!!