タイムリミット


もうすぐ…

電車がやっと見えるようになった



お昼なのに、近くの建物によって光がさえぎられている


きっと薄暗い。


運転席からは近くまでこないと見えないだろーなぁ

ス…と瞳を閉じた


胸がズキズキする

息も荒れていた

大丈夫。

死ぬんじゃない

開放されるんだ…


目の前には闇。


電車の音は耳をふさぎたくなるほどうるさかった



「何してんの!!?」


低くて、綺麗な声。

その声はガラスのように透き通っている感じがした






ズッ…

「イタッ…」


地面に、叩きつけられた
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