タイムリミット


涙は滴となって私から離れた


ポタッと。


赤い涙は

汚れた証拠。



「芽衣のね…おばさん達が病室にきた時には芽衣、また何故か危険な状態になっていてね…うぅぅ…、あの機械の線が…一定になりそうだったの…。
おばさん達、あたしをつれにくるために病室にいなくって…その時の芽衣が…ッ…」



途切れ途切れのコトバ。
必死で話そうとしてくれている
きっと綾乃のことだ

私が危険な状態に陥ったのは自分のせいだと思い込んでいるんだ。


じゃあ、あの夢は…最初のは本当にあったほう?
あのバイクは夢なのかな…



あぁ、

自分が壊れちゃいそう…


「綾乃の、せいじゃない…ッから」
やさしく綾乃を包み込んであげた
ベッドが軋む。


実は、夢の中の人なんかじゃないよね?

< 35 / 40 >

この作品をシェア

pagetop