金属バットを買って待つ(仮題)
俺は、最後に男の頭を踏みつけて車に乗ってゆっくり走り始めた。
さっきのジュースが手に付いてべたべたしたが俺は、制限速度で住宅街を抜け出した。
助手席に置いてあったサングラスを掛けながら考えた。
あの暴力衝動は、マリファナのせいだろうか?と考えたが結論は、直ぐに出た。
俺は、過去にまだひどい暴力をふるって来ていた。
一度は、過剰防衛で捕まった事もあったが相手が訴えなかった為に助かったし海外で仕事をしてる時には、一度身の危険から人を刺した事もあった。
そういう性格なのだが自分から喧嘩を売ったりする事は、まず無かった。
大抵相手から売られたりめんどくさい状況になり仕方なく喧嘩になる事が圧倒的に多かった。
しかし、決して正義の味方的な人間では、なかった。
自分自身の許せないポイントにハマるとみさかい無く喧嘩した。
何人かにボコボコにやられた事も一度や二度では、なかった。
身体は、決して大きい方ではなかったし剣道は、やっていたが特に他の武術的な物はやってなかったから喧嘩が強いとは全く思わなかった。
まぁ、あの若い奴も運が悪かったなと思った。
喧嘩に勝つのは、慣れとセンスだと俺は思う。
場数を踏めばそこそこ勝てる。
ただ、勝ったからと言って若い時に感じでた優越感など皆無だった。
あの若い奴に例え後々障害が残っても俺の知った事では、無かったし喧嘩って物はそう言う物だと思った。
一方的に卑怯な手口でやっただけじゃないかと言う人間もいるが俺は、違うと思った。
戦国時代の武将じゃないのだから気に要らない態度を取った男に対して俺がいちいち名前を名乗って今から喧嘩しますなどと言う訳がないのだ。