森のくまさん
「ねぇ…ムツキ。お礼がしたいの」
「え、いいよ、そんなの…」
俺はララが喜んでくれればそれでいいのに…
ララは引き下がらない
「お礼したい。させて」
「う、うーん…わかった」
強気の彼女の迫力に負けて俺はお礼を受けとることになった
「ムツキは私の歌が好きって言ってくれたよね」
「うん」
初めて会った時からララの歌声が好き
…もちろん、ララ自身のことも好き
「私、毎日ムツキの隣で歌ってあげる」
「え、毎日?」
「そう、毎日」
毎日ララはこんな危険な森に通うってこと?
そんなの危ないよ?
そう伝えようとしたら、その前にララが口を開いた
「私をムツキのお嫁さんにして」
「……………え?」