森のくまさん

side:お嬢さん




ムツキが森の奥へと消えて行く


「最近よく出掛けると思ったら…ララ、熊族は危険なんだ。何度も教えただろう?」


お父さんが私に言ってくる
でも、実際に会った彼はそんな危険な存在には思えなかった

初めて会った時も、彼の目はどこか寂しげで…
優しささえ感じた


「帰るぞララ。二度とここには来てはいけない。わかったな」

「…はい」


でも、私の言葉では弱すぎる
いくら言っても分かってもらえない


ごめんね…ムツキ
もっと、一緒にいたかった

さようなら

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