終わらないセピア



『でも何かあったらあたしは絶対に
 ミッちゃんを優先するからねっ!』



その言葉で充分だよ。
でもお願い。
これ以上あたしの欲望を駆り立て
ないで。
一線引くのも一苦労なのよ。



優しいひだまりのような笑顔を
ずっと見ていたいだけだから………






指を絡ませて手を繋ぎ歩く。



それは恋人同士ではなく、女同士。
特に珍しい光景でもない。
周りにそんな子たちは溢れるほど居る。



廊下にだって、移動やトイレにでさえ
手を繋いで歩いてる。
キャッキャ言いながら楽しそうに
笑ってる。



あたしとモカもその中の一組なんだ。
違和感なくモカの方から絡めてくる。








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