終わらないセピア
とうとうモカが学校を休んだ日、
その彼氏があたしの元へやってきた。
突き刺さるクラスメートの視線を横切り
屋上へと足を運ぶ。
『桃香に話したのか…?俺たちのこと』
第一声がコレだから吐き気がした。
益々価値のない男…。
『そんなことを聞きにわざわざ?』
フェンスにもたれ溜め息をもらす。
目を合わせようとしないのは
負い目を感じているとでも?
『言っとくけど、一度寝たからと言って
気安く話しかけないでくれる?あれほ
ど消したい過去はないわ』