終わらないセピア
『ミッちゃぁ…ん…!』
白く透き通った肌が泣きはらした
せいで紅い。
さっと駆けてきたモカは迷わず
あたしを抱きしめた。
細くて華奢な腕に抱きしめられたのは
いつぶりだろう……?
耳元で聴こえる嗚咽がこんなに愛しい。
『……ごめんなさい。ミッちゃ…嫌いに
ならないで……』
震える声を絞って泣きじゃくるモカを
強く抱きしめ返した。
『私こそ…ごめんなさい。あたし、
モカの彼氏と…』
突然口を抑えられたあたしは
言葉を呑み込む。
揺れる瞳は優しく微笑んでいる。