終わらないセピア
シーツをギュッと握りしめた途端、
モカが温かいミルクティーを入れて
部屋に戻ってきた。
顔を上げると、すぐ隣に腰を下ろした
モカにただならぬ緊張感がはしる。
うるさいほど高鳴る鼓動は、
ルームウェアのキャミソールから見える
鎖骨がとてもキレイだから。
上に薄いパーカーを羽織っているけど、
目線はつい鎖骨にいってしまう。
落ち着け、落ち着け。
チラッと目が合うと
より体を密着させあたしの肩に
頭を預けてきた。
『ミッちゃんあたし……別れたんだ。
要くんと』
静かに口を開いたモカから優しい
体温が伝わってくる。
『うん……』
『ミッちゃんはわかってて言ってくれ
たんだよね…?要くんが不特定多数
の人と関係持ってること』