終わらないセピア



少し体を離すと
目の前に艶やかなピンク色の
唇が見えて……
潤んだ瞳が真っすぐあたしを
見つめてる。



このままあたしが欲望の赴くままに
求めてしまえば
モカは泣いてしまうのかな…?



「ミッちゃんやめて!」って言って
あたしを突き飛ばす…?
あたしのこと、親友と思えなくなる
よね…?



でも、モカ………



あたしはこの先の自分の止め方を
知らない……
モカの体に触れたいって叫んでるよ……



ねぇ、どうしたらいい……?



自分に正直になっていい……?



震える指が長い髪に触れ、
涙の跡をなぞる。
その指先が唇に触れた瞬間…………







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