終わらないセピア
『でもね、ミッちゃん……』
そっとあたしの手を取り、モカは
自分の胸に押し当ててきた。
温かい感触とドキドキ鳴っている
心音にまたショートした。
『あたしもドキドキしてる……
初めてのことだから緊張してるよ』
徐々に近付いてきて……
鼻と鼻がくっつくほどの距離で……
『ミッちゃんは……あたしのこと好き?』
固まるあたし。
だから声なんて出ないんだってば。
『好きだよね…?ちゃんと言って…?』
絡み合う視線と首をなぞる指先。