終わらないセピア
Ⅳ. 終わらないセピア





もう離さないよ……モカ。



指を絡め合って愛を囁き合う。



熱を帯びた体が重なって
とろける夜を過ごしたの………



あんなに淫らに堕ちていくモカを
狂おしいほどに愛した。



悶える姿に興奮して
この手で、壊した。



大きな瞳をキラキラ輝かせて
「ミッちゃん」と呼んでいたその唇。
今では泣きながら「ミッちゃん…!」
と叫び、イかせてほしいと乞う。



ひとつの布団にくるまって迎える
夜明け。
規則正しい寝息をたてるモカに
キスをした。








< 81 / 117 >

この作品をシェア

pagetop