終わらないセピア
Ⅳ. 終わらないセピア
もう離さないよ……モカ。
指を絡め合って愛を囁き合う。
熱を帯びた体が重なって
とろける夜を過ごしたの………
あんなに淫らに堕ちていくモカを
狂おしいほどに愛した。
悶える姿に興奮して
この手で、壊した。
大きな瞳をキラキラ輝かせて
「ミッちゃん」と呼んでいたその唇。
今では泣きながら「ミッちゃん…!」
と叫び、イかせてほしいと乞う。
ひとつの布団にくるまって迎える
夜明け。
規則正しい寝息をたてるモカに
キスをした。