終わらないセピア
部屋に戻るとまだモカは寝ていて、
生まれた姿のまま布団にくるまっている
ベットに腰掛け、しばし寝顔に
見とれていた。
優しく髪を撫でたら起こしちゃった
みたい。
『ミッちゃん…起きてたの?』
少し体を起こしたモカは
恥ずかしそうに胸を隠してる。
どれだけ可愛いの…?
朝から変な気持ちにさせないで?
『うん。モカの寝顔見てたよ』
『え…?ヤダ…ミッちゃんのバカ……』
顔半分まで布団に隠れて、きっと
真っ赤になってる。
まだ外は暗く、遠くで新聞配達の
バイクの音が聞こえる。