終わらないセピア
『ちょ、ちょっと待った…!』
これ以上は困る……
あたしだって限界よ……
『どうすればいいの?ミッちゃん目の
前にして普通で居られないの……欲し
いって思っちゃうよ』
グッと奥歯を噛みしめた。
どうしてこうもあたしを壊してしまう
のか……
その涙の武器を、あたしにまで使って
くるの……?
何も言えなくなるじゃない……
深い溜め息をついた後。
『それは反則よ、モカ』
そっと触れた指先で
溜まった涙を拭ってあげたら