終わらないセピア



『あたしは死ぬほど我慢してるって
 いうのに…?』



この首筋も華奢な体つきも
潤んだ瞳も甘い声も全部………
欲しくないワケがない。



あの日の夜のように
また壊したくなる………
でもそんなことが続いたら、
感覚が麻痺したら………



あたしたちは普通で居られるのかな……?



ふと頭によぎった疑問は
この一言で一瞬のうちに消え去った。



『何で我慢するの……?』



『え……?』



『そんな必要どこにあるの?』



想定外の言葉と態度に心を奪われた。
結局あたしは何をしてもモカには
勝てないんだね………






< 91 / 117 >

この作品をシェア

pagetop