終わらないセピア





終わらない欲望はどこまでも
苦しめる。



あたしたちの「心」が通じたからと
いって、全てが終わりじゃない。
きっとそれは始まりにすぎないから。



昼休み。
トイレに行った帰り、周りに誰も
居ないことを見計らって
使われていない教室にモカを連れ込んだ



びっくりした顔であたしを見るモカに、
この気持ちが理解出来るだろうか。



中から鍵をかけてジリジリと詰め寄った



カーテンが閉まっていても中は明るい。



『ミッちゃん…?』



モカの踵はすでに壁際。
ギリギリまで追い詰めて
怒りをたっぷり込めてこう言うの。







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