レンタル彼氏Ⅲ【完結】
「ありがとう。
だってね、もう泉一人分じゃないじゃん」
お弁当を受け取ると、伊織は笑顔で私のお腹に語り掛ける。
「いつきー、ママが全部栄養持ってくからお腹空いたよなー」
「こらっ!」
「ふはっ、行って来るわ」
「行ってらっしゃい」
そうやって、私は伊織を見送った。
同棲を始めて一年近く経った頃、私は子宝に恵まれたのだ。
もう、諦めていたから妊娠かもしれないと思った時、喜びと同時にとてつもなく不安感にかられた。
伊織にそのことを告げると、伊織は涙を流しながら喜んでくれた。
伊織も諦めていたんだと思う。
あの時、いちかを亡くした傷は確かに大きかったけど。
伊織は私を悲しませないと、笑わせようとたくさん頑張ってることをわかっていたから。
だから、悲しみに浸ることがなかったんだ。
同棲に合わせて、伊織は転職をした。
工場でもよかったけど、もっと泉を楽させたいと給料がいいところを探したんだ。
そこで、聖から声がかかり今、聖と一緒に仕事をしている。
ちなみに私はというと、今は産休中。
鈴恵さんも喜んでくれて寧ろ、休めと言われてしまいまして。
まあ、私なら臨月になっても働きそうだったからそう言われて逆によかったのかもしれない。
だってね、もう泉一人分じゃないじゃん」
お弁当を受け取ると、伊織は笑顔で私のお腹に語り掛ける。
「いつきー、ママが全部栄養持ってくからお腹空いたよなー」
「こらっ!」
「ふはっ、行って来るわ」
「行ってらっしゃい」
そうやって、私は伊織を見送った。
同棲を始めて一年近く経った頃、私は子宝に恵まれたのだ。
もう、諦めていたから妊娠かもしれないと思った時、喜びと同時にとてつもなく不安感にかられた。
伊織にそのことを告げると、伊織は涙を流しながら喜んでくれた。
伊織も諦めていたんだと思う。
あの時、いちかを亡くした傷は確かに大きかったけど。
伊織は私を悲しませないと、笑わせようとたくさん頑張ってることをわかっていたから。
だから、悲しみに浸ることがなかったんだ。
同棲に合わせて、伊織は転職をした。
工場でもよかったけど、もっと泉を楽させたいと給料がいいところを探したんだ。
そこで、聖から声がかかり今、聖と一緒に仕事をしている。
ちなみに私はというと、今は産休中。
鈴恵さんも喜んでくれて寧ろ、休めと言われてしまいまして。
まあ、私なら臨月になっても働きそうだったからそう言われて逆によかったのかもしれない。