レンタル彼氏Ⅲ【完結】
「…軽蔑、した?」
「…………」
なんて言っていいのか、わからないよ。
だって、いきなり自分は殺人犯だなんて。
「罪悪感なんてモノなかったんだ。
だって、あいつが殺したいほど憎かったから」
伊織の手は……震えていた。
…何を、思ったんだ。
私は。
伊織は。
その、罪をずっとずっと背負ってきたんだ。
負の連鎖を断ち切るのは、私だと。
聖の時に思ったじゃないか。
罪悪感がないわけないんだ。
罪に苛まれて、苦しんだはずだ。
だって、伊織から何もかもが消えていったんだから。
伊織は、今、何も手にしていないのだから。
「…嘘」
「え?」
急に発言した私を伊織は見る。
「伊織、たくさん苦しんだんでしょ?」
「………」
伊織はハッと息をのむ。
「どんな、過去があろうと。
どんな罪を背負ってようと。
私はもう、伊織から逃げないんだって決めたんだ」
「…………」
「…………」
なんて言っていいのか、わからないよ。
だって、いきなり自分は殺人犯だなんて。
「罪悪感なんてモノなかったんだ。
だって、あいつが殺したいほど憎かったから」
伊織の手は……震えていた。
…何を、思ったんだ。
私は。
伊織は。
その、罪をずっとずっと背負ってきたんだ。
負の連鎖を断ち切るのは、私だと。
聖の時に思ったじゃないか。
罪悪感がないわけないんだ。
罪に苛まれて、苦しんだはずだ。
だって、伊織から何もかもが消えていったんだから。
伊織は、今、何も手にしていないのだから。
「…嘘」
「え?」
急に発言した私を伊織は見る。
「伊織、たくさん苦しんだんでしょ?」
「………」
伊織はハッと息をのむ。
「どんな、過去があろうと。
どんな罪を背負ってようと。
私はもう、伊織から逃げないんだって決めたんだ」
「…………」