レンタル彼氏Ⅲ【完結】
「…それで死んだ奴もいたけどね」
「……おかしいよ、それ」
「…だろうね」
「だろうねって…!」
「でも、どうしようもなかったんだ!」
「っ!」
つい、声を上げてしまった俺はハッとしながら泉を見る。
怯えているかと思ったが、泉は泣きそうだった。
でも、フォローする言葉もかけられない。
苦しい気持ちが溢れだす。
「…逃げたくても、逃げられない。
俺さ、一時期ドラッグにハマったの。
その所為で逃げた奴が死んだ。
俺を残した理由はわからない。
生きていたくなんか…なかったんだよ」
誰かにきっと。
聞いて欲しかった。
辛かったんだって。
「…レンタル彼氏をしてる俺は、いつだって抜け殻だった」
俺は堪らずはははっと、自嘲する。
あんな最低な取引。
汚い、金。
醜い、女。
「…なあ、どうして泉はそんなに綺麗なの…?
………俺には眩しい」
俺には、泉が眩しい。
真っ直ぐ、穢れなく生きる君が…眩しいんだ。
「……おかしいよ、それ」
「…だろうね」
「だろうねって…!」
「でも、どうしようもなかったんだ!」
「っ!」
つい、声を上げてしまった俺はハッとしながら泉を見る。
怯えているかと思ったが、泉は泣きそうだった。
でも、フォローする言葉もかけられない。
苦しい気持ちが溢れだす。
「…逃げたくても、逃げられない。
俺さ、一時期ドラッグにハマったの。
その所為で逃げた奴が死んだ。
俺を残した理由はわからない。
生きていたくなんか…なかったんだよ」
誰かにきっと。
聞いて欲しかった。
辛かったんだって。
「…レンタル彼氏をしてる俺は、いつだって抜け殻だった」
俺は堪らずはははっと、自嘲する。
あんな最低な取引。
汚い、金。
醜い、女。
「…なあ、どうして泉はそんなに綺麗なの…?
………俺には眩しい」
俺には、泉が眩しい。
真っ直ぐ、穢れなく生きる君が…眩しいんだ。