レンタル彼氏Ⅲ【完結】
私と同じ袋を持った聖は、木村さんと楽しげに会話をしながら私の元へ歩いて来る。
「いずちゃん、お待たせ」
「うん」
微かに私が頷くと、聖が木村さんにさよならを言いながら私の隣に来た。
「行こっか」
今日の聖の服装は、いつもより大人に見えた。
黒のコートに、お洒落なシャツ。
それにスリムなチノパン。
前まで、パーカーやジーンズを履いてたのにイメージが全く違う。
「今日の聖、なんか雰囲気違う」
「そう?」
「うん、なんか大人」
私が真面目に言うと、聖はぶっと吹き出した。
「大人って、俺もう三十だよ?」
「あ、そか。いや、そうだけど」
「でも、そう言われると嬉しいわ。
顔童顔だからね」
「…間違いない」
「否定しろよ」
「いや、まじだし」
またけらけらと聖が笑う。
先日メールを貰った時は、もうこんな風に話せないと思ってた。
だから、本当に嬉しくなる。
「いずちゃんに似てる子見かけてさ、まさかなーとメールしたら、そのまさかだったよ」
「声かけたらよかったのに」
「間違えてたら嫌じゃん。
あまり目よくないし」
「いずちゃん、お待たせ」
「うん」
微かに私が頷くと、聖が木村さんにさよならを言いながら私の隣に来た。
「行こっか」
今日の聖の服装は、いつもより大人に見えた。
黒のコートに、お洒落なシャツ。
それにスリムなチノパン。
前まで、パーカーやジーンズを履いてたのにイメージが全く違う。
「今日の聖、なんか雰囲気違う」
「そう?」
「うん、なんか大人」
私が真面目に言うと、聖はぶっと吹き出した。
「大人って、俺もう三十だよ?」
「あ、そか。いや、そうだけど」
「でも、そう言われると嬉しいわ。
顔童顔だからね」
「…間違いない」
「否定しろよ」
「いや、まじだし」
またけらけらと聖が笑う。
先日メールを貰った時は、もうこんな風に話せないと思ってた。
だから、本当に嬉しくなる。
「いずちゃんに似てる子見かけてさ、まさかなーとメールしたら、そのまさかだったよ」
「声かけたらよかったのに」
「間違えてたら嫌じゃん。
あまり目よくないし」