レンタル彼氏Ⅲ【完結】
泉は俺を安心させる言葉をいつも言ってくれる。

それで、俺は泉を抱きしめてもいいんだと再確認する。



今度、泉が親友に会わせたいと言ってきた。

俺なんかに会って何が楽しいのかはさっぱりわからないけど、泉が嬉しそうに言うからその提案を受け入れる。


その話が終わった後、また泉が提案を持ちかける。


それが、たんぽぽ院に行こう。
そんな内容だった。


どうして?
そう、尋ねると泉は鈴恵さんに報告したいんだって笑った。


そんなこと、考えもしなかった。
そうだ、鈴恵さんに俺も言いたい。

この人がいれば、俺は俺でいられると。


「じゃあ、早速明日行こうよ」


「明日?」


「うん、早い方がいいし」


屈託なく笑う泉に言われたら断ることなんて出来ない。


「だけど、まさか仕事とか?」


さっきまで笑顔だったのに一気に顔を曇らせると、泉が俺に尋ねる。


「明日は休み」


「よかったあ」


俺の言葉に安心した泉は、肩を下げて安堵した。

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