レンタル彼氏Ⅲ【完結】
如何せん、モノのない部屋だから掃除なんてものの10分ほどで終わった。


…何も、することないな。

あ、和にメールでもしてみようかな。


そう思った私は携帯を取り出すと、和へのメールをカチカチと打つ。


【次のお休み、空いてる?
暇なら遊ばない?】

簡潔にそう送る。
昔から私のメールは愛想がないって言われてきた。

でも、メールは簡潔かつ、わかりやすいが一番だと思ってるから変える予定もない。

和のメールはデコったり、絵文字使ったり可愛らしいけどね。



まだ、時間は五時を回ったところ。
一時間もある。

何もない部屋だから、テレビはおろか本すらない。


携帯小説でも読んでようかな。
暇だし。


最近お気に入りの、笑える小説。

おっさんが娘ぐらいの年齢の子に恋をしてしまう話。
陳腐なありきたりな恋愛小説は読む気になれなかった。


だって、昔見たあの映画みたく。
そんなありきたりな恋愛、私にはあり得なかったから。


そんな恋愛を夢見たりした時も、あったけどどうしても伊織がよかった。



だから、恋愛小説は見たいと思わなかった。
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