レンタル彼氏Ⅲ【完結】
「出来あがり」


一人でそう、独白する。


今日は、待ちに待ったクリスマス。
私は伊織に渡すために、朝からケーキを作っていた。

甘いモノ、好きか知らないけどどっちでもいけるように甘さ控えめにはしておいた。



デコレーションして、色々トッピングした私はそれを綺麗にラッピングしていく。
崩したら大変だから、今日は歩いていこうかな。


結構、時間はかかってしまうだろうけど。

クリスマス、伊織が休みかどうか聞いてない。
多分、平日だし仕事だと思う。

寧ろ私は、仕事であって欲しいと思っていた。


伊織の部屋を勝手に装飾してしまおうと企んでいるからだ。

休みなら休みで、一緒に装飾しようと思う。
伊織が今までどんなクリスマスを過ごしてきたのか、私は知らない。

レンタル彼氏をしてる時なんて、豪華な一日だったりしたかもしれない。


だけど、これからは私と過ごすのだから。

イベントは大事にしたいし、伊織にも楽しんでもらいたい。
それは私のワガママかもしれないけど。
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