黒木健蔵の冒険
「里奈は、いくつになったんかいのぉ」


ミルクティをすすりながら、健蔵が聞いた。


「20歳ですわ」


「もう20歳になったのか。そうじゃ、そうじゃ。里奈は、平成の生まれだったのぉ。
ばあさまが、わしと知り合ったのも20歳じゃった。わしより10近く年下だったが、まるで、母親のようだった。わしが、ちょっとでも常識はずれなことをしたら、よく、叱られたもんじゃ」


「おばあ様にですか?」


里奈は、意外そうに言った。


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