黒木健蔵の冒険
「おばあ様は、お優しい方でしたわ。小さい頃、お母様に叱られた時も あとで、そっと慰めて下さったし。茶道、華道を教えて下さったのも おばあ様でした」


「今日は、なんだか、ばあさまの追悼集会じゃのぉ」


そう言いながらも 里奈が、みゆきを褒めれば褒めるほど、健蔵の両の目尻は、下がっていったのだった。


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