夏の陽射し…too hot…




…なのに、彼が選んだのは











彼女。



可憐な女の子なんて評判の、美優ちゃん。



わたしの友達じゃないだけマシ?



そんなことないよ。


友達じゃないから、恨むに恨めなくて、

その怒りは自分で受け止めるしかないんだよ?


行き場のない怒りをさ、

わたしは、どーしたらいい?




ねぇ、誰か…

教えて、よ……












…ぺたん

地面に座り込む。



終夜とよくこのガードレールにもたれて、
何時間もずっとずーっと話し続けたよね。

あの時は、幸せ、だったよね…?




…あぁ、ダメだ。


何を見ても思い出すのは終夜のことばかり。



やだ……


こんなとこに一人座り込む自分が惨めで仕方ない。


家に、せめて家に帰ってから泣くなら泣こう。

何分でも、何時間でも、何日でも、何年でも…


一生分の涙を流しきってやる。



そしたら…

そしたらさ、もう、こんな辛い思いしなくてすむのかな?



立たなきゃ…



まるで最期の力を出して泣き叫ぶセミのように

ヨロヨロと立ち上がる。



帰ろう… 家に、帰らなきゃ……






「…っ?!」
< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop