キミに送る約束~空に向かって~

────────

「じゃあね。」


慧はこうやっていつもあたしが家に
入るまで見届けてくれる

小さい頃から一緒に遊んだ帰りは
いつもそうだった。
女の子なんだから危ないだろ?って。
今もそれは変わらない。

あたしがドアを開けようとした瞬間


「なあ、心愛さ...明日暇か?」

「えっ!?」


急に言われてあたしは思わず声が
裏返った


「いや...暇じゃない...?」


慧が少し残念そうな顔を見せた


「ひっ暇暇!暇すぎて死にそうだったの!」

「.....ぷっ!」


え?何で笑う.....?


「そんなに暇だったのかよ。くくくっ...
じゃあさ久しぶりに宗佑と千尋と
俺達でどっか遊びに行かねえか?」

「え─.....あっ!4人ねっ♪うん、うん!
いいねっ♪それ。行こ行こっ♪」


2人きりじゃないのね.....。
何落ち込んでるんだろ。2人きりなわけないじゃん。


「2人きりがよかった?」

「えっ!?べっつにそんなこっ....と
思ってなっなっないしー」


明らかに動揺してるのバレてるって!


「そっか。そうだな♪じゃあ、詳しくは後で
メールするから。じゃあな。」

「ばっばいばい。」


また慧はあたしが家まで入ってくのを見てから
自分の家に入って行った。


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